前歯が大きいと噛み合わせに影響!?出っ歯や八重歯の矯正治療について
ご自身や子供の歯が周りの人と比べて大きいかもと思ったことはありませんか?人によって目や鼻の大きさが違うように、歯の大きさも人それぞれなのです。
そして、歯が大きいと八重歯や出っ歯のような悪い歯並びの原因になることもご存知ですか?
歯医者さんで歯が大きいね〜といわれたお子様は今後の歯並びは要注意の可能性があります。
そこで今回は歯の大きさと歯並びや矯正治療についてご説明します。
歯が大きいことについて
悪い歯並びは歯並びは上下の顎の大きさや位置だけでなく、歯の大きさも関係してきます。
歯が大きい理由や大きいとどうなってしまうのかをまずは見てみましょう。
現代人は顎が小さく、歯が大きい?
「子は親に似る」というように顎の大きさも歯の大きさも遺伝が大きく関係しています。
例えば、永久歯の大きさは親からの遺伝が64%と報告されています。
一方で、食生活もこれらに関係している要因の1つとして考えられています。
昔に比べて、食物が柔らかいことで噛む力や噛む回数が減ることで顎が小さくなっていることや、高栄養で歯が大きくなっている可能性が高いと報告されています。
このように、遺伝と食生活が合わさって「顎が小さく歯が大きい」という状態になりやすいと考えられています。
歯が大きいと八重歯や出っ歯になりやすい?
歯が大きいと八重歯や出っ歯になりやすくなります。
キレイな歯並びの方は「歯を収めている顎の大きさ」と「歯の大きさ」の調和がとれていますが、デコボコの方の多くはこの2つの関係がアンバランスになっています。
上の画像のようにベンチの大きさを「顎の大きさ」、座る人の横幅を「歯の大きさ」として考えてみましょう。
このベンチの大きさは通常の人であれば3~4人が座れそうですが、、、このお相撲さんのように大きい人が座るとせいぜい2人くらいでしょうか。
お相撲さんが3人座ろうとすると、おそらく体がはみ出てしまいますね。
ではベンチの大きさにも問題があったらどうでしょうか?
先ほどの「現代人は顎がどんどん小さくなっている」というように、ベンチが小さい場合もキレイに座るのは難しくなりますね。今の私たちは顎が小さく、歯は大きく(ベンチは小さく、座る人は大きく)なっている傾向にあると言われています。
そのため、どうしても現代人は前歯のデコボコや八重歯にりやすい状態なのです。
また、歯が大きくてもデコボコの度合いが少ない場合はその分、歯が外側に出ることで出っ歯の状態になります。
どれくらいだと歯が大きい?誰でもできる大きさチェック
子供の歯の生え変わりの際、乳歯に比べて永久歯の前歯が明らかに大きくて心配になるお母さんが多いようです。
では、実際に上の前歯の横幅を定規やコンパスなどで図ってみましょう。
統計的には男性の方がわずかに大きい傾向にあるようですが、大雑把にいうと男女どちらもだいたい8.5mm前後が標準的な大きさです。
それが9.0mm近くかそれ以上の大きさになると歯が大きいタイプだといえます。
前歯の前から1番目だけ大きい人もいれば、全体的にそれぞれの歯が大きい人もいるため一概にこれだけで不正咬合(悪い歯並び)になるとはいいきれませんが、歯が大きい分そのすき間が足りなくなる傾向にはあります。
歯が大きい場合の矯正治療ってどんなことするの?
歯が大きくて八重歯や出っ歯になりそうなお子様にはどのような治療法があるでしょうか?
ここでは子供の矯正治療と大人の矯正治療に分けてご紹介します。
子供の矯正治療での対処法
若い永久歯は歯の神経(歯髄)の周りを覆う象牙質という層が薄いため、子供の時期から歯を削って小さくすることはあまり行いません
。子供の場合、顎の大きさを矯正治療により広げることができるので、歯が大きくてすき間が足りないことが予想された場合には顎の拡大を図ります。
子供のうちから矯正治療をすることで、将来的に大人の矯正治療が必要なくなる場合や大人の矯正治療で歯を抜かなくて済む可能性が高くなるメリットがあります。
大人の矯正治療での対処法
大人の矯正の場合、大きく分けて歯を抜く方法と歯を抜かない方法の2つのどちらかになります。
歯があまりにも大きい場合や上下の顎の位置に問題がある場合には歯を抜く可能性が高くなります。
一方で、歯を抜かないで治す場合には歯を削ったり、外側に傾けて隙間をつくり並べていきます。
大人の場合、子供と異なり特殊な方法を行わなければ基本的には顎の拡大はできません。
そのため、大人から矯正治療を始める場合は子供からに比べて、抜歯になる可能性が高くなります。
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前歯が大きいと噛み合わせに影響!?悪い歯並びになる原因や治療法のまとめ
歯の大きさが将来の歯並びに影響することがおわかりいただけましたでしょうか?
現代人の顎は小さくて歯は大きくなる傾向にあるため、今後も矯正治療が必要な方が増えてくることが予想されます。
顎を広げることができる子供の矯正治療から検討されてみてはいかがでしょうか。