矯正治療を妊娠中・妊活中に検討している方へ

「矯正治療による赤ちゃんへの影響は?」

「妊娠した場合の通院はどうなる?」

「妊活中に矯正治療を始めようと思うんだけど、、、」

とお悩みではありませんか?

当院では矯正治療中の患者さんには20〜30代の女性の方が多く、矯正治療中に妊娠が発覚、または妊活中という方もいらっしゃいます。

また、治療前の矯正相談時に妊娠と関連したご質問もよく伺っております。

ここでは妊娠期に矯正治療をしながら出産を終えた、新川崎おおき矯正歯科の女医が解説します。

 

 

矯正治療に関連する妊婦や胎児への影響


矯正治療を始めるにあたって、あれは大丈夫?これは?など赤ちゃんへの影響がないか気になることも多いと思います。

妊娠と矯正に関するよくある質問についてお答えします。

 

矯正治療と妊娠は同時に可能か?

ブラケット矯正

妊活や妊娠中でも矯正治療を受けることは基本的に可能です

器具に関しても歯並びの状態やライフスタイルに合わせて、ブラケット装置やマウスピース装置などを選択することができます。

しかし、妊娠中でも安心して矯正治療を受けていただく上で、この後ご説明する薬やレントゲンなどの注意点があります

また、日々の体調の変化や出産により一時的に矯正治療の通院が困難になることも予想されます。

これから矯正治療を検討している方は、担当する歯科医師とよく相談をして矯正治療にはどのような処置が必要なのかを確認し、矯正治療の開始時期を決めるとよいでしょう。

すでに矯正治療中で妊娠が発覚された方は歯科医師と相談して今後の通院スケジュールを確認しておきましょう。

 

妊娠中の虫歯や抜歯などの歯科治療

妊娠前にお口の環境を整えておくことが理想ですが、妊娠中でも歯科治療は行えます。

虫歯で矯正治療の前に治しておいた方がいい場合や歯並びや口元の改善のために抜歯が必要になる方もいらっしゃるでしょう。

一般的には安定期(妊娠16週~28週未満)に抜歯や虫歯の治療は可能ですが、歯科を受診する前にかかりつけの産婦人科の先生に相談しましょう。

そして、担当する歯科医師にも妊娠していることや妊娠時期、産婦人科の先生からの意見などもしっかりと伝えておきましょう。

その他の時期でも、お母さんの体の状態や治療内容によっては可能です。

妊娠初期(妊娠4週から15週頃)は胎児の様々な器官がつくられる時期なので、激しい処置は控えて応急処置程度に済ませておいた方がよい場合もあります。

次に抜歯などで使われる麻酔薬、消炎鎮痛剤、抗生物質についてです。

 

投薬について

かつて鎮静・睡眠剤として販売された”サリドマイド”を妊婦が服用したことで手足に異常のある子供が生まれて問題になったこともあり、薬による胎児への影響を心配される方もいらっしゃるでしょう。

また、お薬がお母さんの体質に合わずアレルギーを起こしてしまうこともあるかもしれません。

このような心配事を減らすためにもきちんと担当医と相談しましょう。

なかには投薬量を少しでも減らそうとお考えの方もいらっしゃると思いますが、ご自身の判断で服用を中断することはかえって症状を悪化させたり、回復を遅延させますので用法用量を必ず守りましょう。

歯科治療に関連した投薬についてご説明します。

 

局所麻酔薬

虫歯や抜歯治療では局所麻酔を用います。一般的にリドカインという麻酔薬を使用しますが、歯科治療に用いる通常の薬量あれば、妊婦や胎児には一般的には問題はありません。

また、局所麻酔薬の吸収を緩やかにするために血管収縮としてエピネフリンも添加されていますがこちらも通常の量であれば問題ありません。

 

消炎鎮痛剤

妊婦に比較的安全に使用されるのがアセトアミノフェン(カロナールというお薬)です。

それ以外の歯痛、頭痛、生理痛などに使用される薬は禁忌です。

 

抗生物質、抗菌薬

矯正治療で抗生物質を処方することはありませんが、抜歯などの外科処置により処方してもらうことがあるかもしれません。

一般的に妊婦の方には胎児に対して比較的安全とされるペニシリン系やセファロスポリン系の抗菌剤を処方されることが多いようです。

妊婦に対する抗生物質、抗菌薬の見解は以下の通りです。

①安全と考えられる抗菌薬;ペニシリン系,セフェム系,マクロライド系,クリンダマイシン

②注意しながら使用可能な抗菌薬:アミノグリコシド系,メトロニダゾール,ST 合剤,グリコペプチド系

③禁忌とされる抗菌薬:テトラサイクリン系,ニューキノロン系

例えば、テトラサイクリン系の抗生物質を妊娠中期以降に使用した場合、赤ちゃんの歯が黄色くなるリスクがあります。

 

妊娠中のX線撮影について

矯正治療では治療開始前に、顎のズレや歯の傾きの確認・治療計画を立てるためにレントゲン撮影が必要となります。

大量の放射線に胎児が被ばくした場合、妊娠の時期によっては流産や形態異常が起こってしまうことが知られていますが、矯正治療に必要なレントゲン撮影程度であれば実際どの時期を通しても胎児にほぼ影響がないと考えられます。

ですが、心配性でレントゲン撮影したことを思い悩んでしまうタイプの方はストレスが妊娠に悪影響を及ぼしかねないので控えた方が良いでしょう。

矯正治療でレントゲン撮影を行うタイミングとしては一般的に以下の3つに分けられます。

①矯正治療開始前の検査・・・治療計画を立てるため

②矯正治療途中の検査・・・治療が計画通りに進行しているかの確認

③矯正治療終了後の検査・・・きちんと治っているかの確認

治療を受けるにあたって①矯正治療開始前のレントゲン撮影はどの方でも必ず必要となりますが、それ以外のレントゲン撮影は急を要するわけではないので妊娠中の撮影は控えておくべきでしょう。

 

矯正治療をするにあたり妊娠前に済ませておきたいこと


妊娠中から矯正治療をスタートしても基本的には問題ありません。

しかし、妊娠前から矯正治療を検討しているのであれば事前に十分な準備をすることで安心して出産と矯正治療に臨めるでしょう。

ここでは妊娠前に済ませておきたいことをご紹介します。

 

定期検診をするかかりつけの歯科クリニックを決める

妊娠中は”妊娠性歯肉炎”という歯周病や虫歯にかかりやすくなります。

原因として女性ホルモンの変化で特定の細菌が増えやすくなり歯茎が腫れたり、”つわり”により歯磨きがしづらくなることや間食の増加があげられます。

さらに、お口のトラブルは母体だけでなく胎児にも影響がでてしまうリスクがあります。

妊娠中の女性が歯周病にかかっている場合、早期低体重児出産のリスクが7倍も高まると報告されています。

また、虫歯ある親の子供は、虫歯のない親と比べて虫歯になるリスクが高くなることもわかっています。

お腹の赤ちゃんの正常な発育のためにも妊娠期は歯磨きや食生活を工夫し、お口の健康を維持することが大切です。

そのため、妊娠中でも定期検診をしてくれるかかりつけの歯科医院を決めておくと安心です。

妊娠前に虫歯など疑わしいものがないかをチェックしてもらいましょう。

 

矯正治療は近くの矯正専門のクリニックから選ぶ

マウスピース矯正はとても高度な治療

ストレスは妊娠に悪影響を及ぼす可能性があります。

なるべくストレスなく矯正治療を受けられることが良いでしょう。

矯正器具の違和感や不具合などがあればすぐに調整してもらう必要があります。

一般歯科での矯正治療の場合は、矯正担当の歯科医師が非常勤(だいたい月に2日程度勤務)のために問題がすぐに解決しない場合があります。

矯正専門のクリニックであれば、基本的には矯正専門の歯科医師が常駐しているため迅速に対応してもらえます。

また、途中から大きなお腹での通院や出産後に赤ちゃんを連れて通院する可能性も考えて通院のしやすさも考慮に入れてクリニックを選びましょう。

 

矯正治療前の精密検査

矯正治療を受けるクリニックが決まったら次は検査です。

先程ご説明したように矯正治療に必要なレントゲン撮影程度であれば胎児にほぼ影響がないとされていますが、妊婦の方からするとなるべく被ばくが少ないほうが精神衛生上よいでしょう。

万が一のことを考えて妊娠前の撮影がおすすめです。

 

矯正治療に必要な抜歯などの外科処置

抜歯の際は処置時に麻酔薬の注入、処置後に鎮痛剤、抗生物質などの薬の服用が必要となります。

妊婦に使用可能な薬剤がございますので処置自体は可能ですが、妊娠中は万が一を考えて、極力は避けておきたいものです。

 

歯並びでお悩みの方、
お気軽に無料矯正相談へお越しください。

 

妊娠中の矯正治療の通院における注意点

矯正治療は通常は1ヶ月に1回の頻度の通院となります。

通院の際にどういったことに気をつければよいかここで確認してきましょう。

 

体調に合わせた通院

妊娠中のつわりの症状は個人差が大きく、症状がほとんどない方からお口に中に矯正器具があるだけでも気持ち悪く感じてしまう方までいらっしゃいます。

また、体調の変化や大きなお腹で通院自体が困難になることもあるかもしれません。

当院では母子の健康を一番に考えますので、いつでもご相談ください。

我慢できない場合は治療中断をご提案することもございます。

 

妊娠後期は仰臥位低血圧症候群に気をつける

妊娠後期にお腹が大きくなった状態で歯科治療などで比較的長期間仰向けになっていると、赤ちゃんが母体の下腹部付近にある血管を圧迫して低血圧となり、”仰臥位低血圧症候群””と呼ばれる症状をまれに引き起こします。

具体的には、冷や汗・めまい・あくび・顔面蒼白から頻脈・呼吸困難・嘔吐・酷くなると意識の喪失が挙げられます。

このような場合は左を下にして横になる体勢をとると、血流が改善し、すぐに回復します。

仰向けで体調が悪くなった場合は、左を下にして寝るようにしましょう。

 

産前産後の通院はお休み

臨月(妊娠36週)あたりで一度矯正治療の通院をストップして、出産を終えて母体の体調が回復してから矯正治療を再開する形となります。

そのため、だいたい産前産後の3~4か月程度は矯正治療はお休みをします。

この間も矯正器具はつけたままで出産を迎える方がほとんどです。

出産後に体調が良好で赤ちゃんを預けられるようなご家庭であればすぐに通院する方もいらっしゃいますし、

里帰りや赤ちゃんを預けられない環境である場合には、ある程度落ち着いてからの通院となります。

当院では出産後3カ月程度して赤ちゃんの首がすわった状態であれば、赤ちゃんを連れての通院は問題なく受け入れておりますので安心してください。
 

妊娠と矯正治療のタイムスケジュール


矯正治療のタイムスケジュールについて確認しましょう。
 

矯正相談

虫歯の治療中でも可能

妊娠を検討していること、またはすでに妊娠していることを伝え、治療を始めるにあたって必要なレントゲン撮影や抜歯などの外科処置のタイミングについて確認しましょう。

妊娠や矯正治療開始前に虫歯があるようであれば治療を済ませておきましょう。

 

妊娠初期

妊娠が発覚したら、担当医に報告しましょう。

安定期に入るまで言いたくない場合は無理にいう必要はありませんが、妊娠初期(妊娠4週から15週頃)のタイミングでレントゲン撮影や抜歯などの外科処置が重なる場合はきちんと相談しましょう。

これからお口のケアがご自身だけでなく赤ちゃんのためにも大事になります。

つわりが始まる時期や症状は個人差がありますが、早い人で妊娠成立直後の妊娠5~6週ころから始まり、妊娠8~10週ごろにピークを迎えます。

通院ができない状態であれば無理せずにご連絡ください。

普段は気にならなった香りが急に不快に感じることもあるとかと思いますので、当院での治療の際に気になるものがあれば遠慮なくおっしゃってください。

 

妊娠安定期(16~27週)

矯正の治療途中で虫歯が発覚した場合は、妊娠安定期に簡単な処置や手術は可能ですので、このタイミングで処置してもらいましょう。

治療せずに痛みや感染でそのまま放置しておく方が妊婦に与える影響は大きい場合があります。

また、妊娠性歯肉炎にならないようにかかりつけ医で定期検診やクリーニングをしてもらいましょう。

 

妊娠後期(28~40週)、出産前

妊娠後期はワクワク・ドキドキする時期。

お腹も大きくなり、診療チェアに横になることが辛くなる方もいます。

安心して出産を迎えられるためにも、無理に矯正治療で通院する必要はありません。

通院が困難な場合は、当院ではお電話やメールでも治療や次回予約に関するお問い合わせに対応してますのでお気軽にご連絡ください。

 

出産後


ご出産おめでとうございます。まずはしっかりと体を休ませてください。

体調が回復してから矯正治療の通院となります。

久しぶりの通院のため装置の不具合や虫歯などがないかチェックし、ここからまた1カ月に1回の通常通りの通院となります。

歯並びでお悩みの方、
お気軽に無料矯正相談へお越しください。

 

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