ガチャ歯・八重歯を矯正治療で治したい方へ抜歯や費用について解説!

口を開けたときに見えてしまう「八重歯」。

最近のネットやSNSではデコボコな歯並びを「ガチャ歯」と呼び、多くの方が注目していることが伺えます。

悪い歯並びは見た目のデメリットだけでなく、お口のトラブルや健康被害など体にさまざまな影響を及ぼしてしまうリスクがあります。

ここではガチャ歯や八重歯を矯正治療でキレイに治したい方へ向けて、矯正専門の歯科医師が詳しく解説します。

 

 

ガチャ歯・八重歯の症状と原因について


 

ガチャ歯や八重歯とは?

八重歯ってどんなもの?

アーチ状の歯列からはみ出た歯を「八重歯」、その状態を「叢生(そうせい)」・「乱杭歯(らんぐいば」と呼びます。

八重歯は特に上顎の前から3番目の歯である犬歯に起こりやすく、きちんと生えきらずに歯列よりも表側にはみ出てしまった状態を「上顎犬歯低位唇側転位」といいます。

これらは日本人の不正咬合の44.3%が該当するといわれますが、多くは歯列矯正で改善することができます。

 

ガチャ歯や八重歯の原因

骨格が影響していた!日本人に八重歯が多い理由

八重歯が生える大きな原因の一つに、日本人独特の顎の小ささが関係していると言われています。

日本人は顎の骨格が小さく、乳歯から永久歯に生え変わる際に、犬歯やその周辺の歯が入るための十分なスペースがないために、歯列からはみ出て生えてしまうのです。

特に日本人の上顎の場合、50%の方が前から6番目の歯→1番目の歯→2番目の歯→4番目の歯→3番目の歯(犬歯)→5番目の歯→7番目の歯の順に歯が生え変わります。

隙間不足が不足した状態だと、後半に生え変わる犬歯は歯列から外れて表側に生えてきてしまいます。

このような理由以外にも、遺伝や食生活歯の大きさが関連していると考えられます。

 

ガチャ歯や八重歯のイメージ

八重歯って何?

日本では、「付け八重歯」なるアイテムがあるほど、昔から八重歯は「かわいい」・「愛らしい」といった印象が強いようです。

しかし、欧米や中国などの先進国をはじめとした海外諸国では、歯並びが悪いことや噛み合わせが悪いことは、健康的ではない、歯科治療を受けていない、または経済的に豊かでないなどといった、非常にマイナスなイメージを持たれてしまう場合もあります。

 

ガチャ歯や八重歯のデメリット

八重歯が引き起こす悪影響

チャームポイントと考えられている八重歯・叢生・乱杭歯ですが、虫歯や歯周病などお口のトラブルをはじめ、健康面など体のあらゆる部分に影響を及ぼすれっきとした不正咬合の一種です。

八重歯を放置することで、どのような悪影響があるのでしょうか。

 

虫歯や歯周病になりやすい

虫歯や歯周病になりやすい

八重歯は隣接する歯と重なりあって生えていることが多いため、歯ブラシが届きにくく細かい部分まで磨きにくくなります。歯ブラシが行き届かないと汚れが溜まり、そこから菌が繁殖して虫歯や歯周病のリスクが高まります。

また、歯が入り組んでいる部分は見えにくく虫歯を発見しづらいため、虫歯に気づいた頃にはかなり悪化している……といったケースは決して少なくありません。

唇から大きくはみ出てしまうほどの八重歯だと、常に口が開いている状態になり口が乾きやすくなります。

虫歯や歯周病はもちろんですが、唾液が減少してドライマウスになったり口臭の原因にもつながってしまうのです。

 

口内炎になりやすい

かみ合わせが改善されるか微妙

八重歯の先が唇に当たって口の中に傷をつけてしまうと、そこから雑菌が入って口内炎になるリスクが高まります。

頻繁に口内炎になると、口内炎の箇所を避けるように反対側の歯だけで咀嚼する癖がついてしまうので、やがては顎の骨や体の歪みにもつながるおそれもあります。

 

かみ合わせの問題

かみ合わせの問題

八重歯の状態によっては、噛み合わせに影響することがあります。

噛み合わせの悪さは自覚症状があまりないものですが、八重歯の生え方によって大きく左右差があったり十分に食べものを噛めなかったり、八重歯のせいで上下の歯同士がきちんと閉じられず隙間が空いてしまうなど様々な影響が考えられます。

 

顔・体の歪みにつながる

顔・体の歪みにつながる

歯並びや噛み合わせが悪くなれば、左右両方の歯に力が均等にかからず骨や筋肉バランスが乱れ、やがて体のゆがみや姿勢の悪さに繋がります。

体が歪むと血行が悪くなり、頭痛や肩こり、腰痛など慢性的な健康被害が現れることも。

たかが八重歯……と思いがちですが、たった一本の歯ならびの悪さが体全体に大きく影響を及ぼすことがあるのです。

 

歯並びでお悩みの方、
お気軽に矯正相談へお越しください。

 

ガチャ歯や八重歯の治療法や抜歯について

  初診無料相談

八重歯は、他の不正咬合と同じく歯列矯正での治療が一般的です。

八重歯の歯列矯正にはいくつかの種類があり、歯の状態によって器具や治療期間に違いがあります。

放置するとなにかとデメリットが多い八重歯。

できるだけ早い段階で治療を行っておけば、お口のトラブルにつながる心配がなくなります。

では、八重歯ではどんな器具で治療し、期間はどれくらいかかるかご説明します。

 

ブラケット矯正

ブラケット矯正

治療期間:1年〜3年程度

ブラケットと呼ばれる器具とワイヤーを装着して歯を動かす、歯列矯正のなかでも最もポピュラーな治療法です。

ブラケット矯正のなかにも、金属製セラミック製などいくつかの種類があり、ライフスタイルや予算、アレルギーの有無などに合わせて最適な器具を選択します。

治療が終わるまで取り外すことができない、ブラケットの付近に汚れが溜まりやすく歯が磨きにくいという難点もあります。

 

部分矯正

部分矯正

治療期間:6ヶ月〜1年程度

一部分の歯だけに器具を装着して行う治療で、軽度の八重歯なら部分矯正も可能です。

全体矯正と比べると比較的費用を抑えることができ、治療期間も短いことがほとんどです。

デメリットとしては、八重歯が大きく飛び出ていたり複雑に入り組んだ状態など、部分矯正では対応しきれないケースもあることです。

 

裏側矯正

裏側矯正

治療期間:1年〜3年程度

歯の裏側にブラケットを装着する治療法です。

表側にブラケットを装着する方法と違い、歯の裏側にブラケットをつけるので目立ちにくいことが特徴です。

一般的なブラケット矯正よりも少しコストが上がること、歯の裏側に器具をつけることで舌が当たって違和感があることがデメリットといえます。

 

マウスピース型矯正歯科装置

マウスピース矯正

治療期間:1年〜3年程度

ブラケット矯正よりも症状は限られてしまいますが、八重歯はマウスピース型矯正歯科装置による治療も可能です。

自分の歯型に合わせて作成した透明のマウスピースを装着するため、目立ちにくいというメリットがあります。

基本的には一日中装着しますが、歯磨きの際やどうしてもマウスピースが見えて欲しくないときなど、必要に応じて自由に取り外すことが可能です。

一度装着したらほぼ取り外すことのないブラケット矯正に比べ、治療期間が若干長くなり費用も少し高くなる傾向にあります。

 

ガチャ歯や八重歯の矯正って抜歯が必要?

八重歯の矯正治療って歯を抜かないとダメ?

八重歯の治療は大きく分けると歯を抜く方法と抜かない方法の2種類あります。

できることなら歯を抜きたくないと思うところですが、抜かない治療によりかえって歯周組織や口元の見た目に悪影響が予想される場合には抜歯を提案されることがあります。

また、ガタツキのあるところの歯だけを抜くというわけではなく、歯並びの状態や歯の状態により抜歯をする本数や箇所が異なります。

一度歯を抜いてしまうと当然ながらもとには戻りませんので、抜歯を提案された際には歯科医師の説明をしっかりと聞き、治療内容を十分に理解しておくことが大切です。

 

 

歯列矯正とは別の矯正!?セラミック矯正について


昔から芸能人は歯が命というように、歯を白くしたり歯並びを整えたりするなど口元に対する意識が高い芸能人の方々。女子アナウンサーの入社試験前に矯正治療を済ませておくなんてことも有名な話です。テレビを見てて、いつのまにか以前より白くてきれいな歯並びになっている芸能人の方いらっしゃいますよね。

実は歯並びをきれいにする方法として大きくわけて歯列矯正補綴矯正の2タイプに分かれます。

歯列矯正は先ほどご紹介したブラケット矯正、裏側矯正やマウスピース矯正により歯を動かしてきれいに並べる方法です。きれいに並べた後にホワイトニングで歯を白くします。

一方で、補綴矯正はセラミック矯正やラミネートべニアによる治療を指し、歯を動かす代わりに歯を削り、白い材質であるセラミックを被せたり張り付けたりします。

補綴矯正は短期間で治せるというメリットがある一方で、削るダメージや歯の位置によっては神経をとる必要があるデメリットがあります。
補綴矯正の治療を考えている方は慎重に検討しましょう。

 

ガチャ歯や八重歯の矯正の費用はどのくらい?

八重歯の歯列矯正、費用はどのくらい

八重歯・叢生・乱杭歯の治療は、通常の歯列矯正と同じく、矯正器具の治療費に加えて治療前の検査費用や器具を外した後の定期的な検診費用、メンテナンス費用などが必要です。

クリニックによって、検査費用や矯正器具、アフターメンテナンスなどすべてひっくるめて提示しているところもあれば、カウンセリング時に提示された金額以外に毎回の処置料がかかるところなどさまざまです。

治療を始めてから追加費用に苦しむことのないよう、費用に関してはカウンセリング時に十分確認を取っておくと安心です。

 

治療前に必要な費用:0〜6万円程度

治療前に必要な費用

歯列矯正を行う前に矯正相談を行い、今の歯並びの状態を診てもらいましょう。

矯正相談後により具体的に治療を進めていく場合、レントゲン撮影や写真撮影などの精密検査を行います。

これらの矯正相談や精密検査の結果を経て、矯正器具の装着にすすみます。

近年、歯列矯正を専門とするクリニックが増え、初回のカウンセリングや相談、歯列矯正前の検診などを無料で行なうところも増えてきました。

初期費用を抑えたい人や、歯列矯正を行うかどうか悩んでいる人、まずは話だけ聞いてみたいといった人は、このようなサービスを行なっているクリニックを受診して、相談してみるのもいいかもしれません。

 

矯正器具の費用、治療費:15万円〜120万円程度

矯正器具の費用、治療費

矯正器具の費用とはべつに、経過観察のための定期検診代や、歯の移動に合わせた細かな調整を行う処置の費用も必要です。

これらの費用は、1回につき3000円〜1万円程度がほとんどですが、クリニックによって矯正器具の費用に含まれている場合もあれば、毎回費用が発生する場合もあります。

 

矯正器具別の費用

ブラケット矯正
(セラミック製は+3~10万円程度)
60万円〜100万円
部分矯正15万円〜60万円
裏側矯正110万円〜150万円
マウスピース矯正80万円〜110万円
※定期検診時の費用3,000円〜1万円/1回(クリニックによる)

 

治療後に必要な費用:1万円〜10万円

治療後に必要な費用

矯正器具が外れても、定期的に検診を受けなければなりません。

必要に応じて歯の後戻りを防ぐためのリテーナーと呼ばれる固定器具が必要なることもあり、歯列矯正の状態によってアフターケアにかかる期間や費用は大きく差があります。
歯の後戻りがないか、噛み合わせなどで日常生活に不具合がないか、せっかく整った歯並びが元に戻ってしまわないよう、歯列矯正ではアフターケアがとても重要です

しかしなかにはケアが必要な状態にもかかわらず、治療後の費用に関する認識が低く、途中で通院をやめてしまう人もいます。

動かした歯を長く安定させるためにも、経済面からアフターケアを怠ることのないように治療後に必要な費用についてもきちんと確認しておきましょう。

 

医療費控除について

医療費控除について

歯列矯正は、先天的な理由で治療が必要と判断された場合を除いて基本的には自費治療。そのため、健康保険は適用外となります。
しかし、確定申告の際に医療費を申告すれば治療費の一部が控除される「医療費控除」の対象となる場合があります。

自費治療で高額になりがちな矯正治療も、これらの制度を利用すれば医療費の負担を少し軽減することも可能です。

申告の際には、治療を受けた証明となる領収書が必要です。検診や治療の際、クリニックから受け取った領収書は必ず保管しておきましょう。

また、サラリーマンの方など確定申告を会社が行なっている場合でも、医療費控除については個別に申告が必要となります。

医療費控除に適用されるのは、生命保険などで補填された費用や健康保険から出る療養費などを差し引いた金額です。

詳しくは、国税庁のホームページなどを確認しましょう。国税庁 No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)

 

まとめ

まとめ

デコボコな歯並びは放置してもメリットはなにもありません。

八重歯・叢生・乱杭歯はさまざまなお口のトラブルに発展しかねないので、矯正治療を行なって美しい歯並びを手に入れてみてはいかがでしょうか?

 

Check Point

■ガチャ歯・八重歯・叢生・乱杭歯の原因は遺伝や食生活、歯や顎の大きさが関係している。

■ガチャ歯・八重歯・叢生・乱杭歯は見た目の問題だけでなくお口のトラブルや体の不調に影響する場合がある。

■ガタツキの度合いが強い場合は抜歯が必要になる。

■矯正の治療期間は2~3年前後、費用の相場は60~150万円

■矯正治療は保険適応外だが、医療費控除の対象になる場合がある。

 

歯並びでお悩みの方、
お気軽に矯正相談へお越しください。

 

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